「見直したはずなのに」が3段階で続いた話

既存記事を一括で見直すプロジェクトを進めていたときのことです。1回チェックして終わり、のつもりだったのが、思いがけず3段階に分かれた事故の連鎖に発展しました。機械的なチェックだけでは気づけない問題がどれだけ隠れているか、身をもって実感した出来事です。

きっかけは単純です。ブログの記事数がある程度たまってきたので、文体・データの正確さ・表示崩れといった観点を横断的に見直しておきたい、という思いつきです。1本ずつ丁寧に読み返すのは現実的ではないので、機械的なチェックとサイトの実地確認を組み合わせて進めることにしました。

1段階目: 「全部クリーン」を疑わなかった

まず、文章のAI臭さを機械的に検出するチェックツールを使って、大量の記事を一括でチェックしてもらいました。最初に返ってきた結果は「全部クリーン、検出0件」。ずいぶん優秀だなと安心していました。誤りでした。

原因は、記事本文を取得するコマンドが断続的に空応答を返すバグを抱えていたことでした。空っぽのファイルに対してチェックをかけていたので、そもそも中身を見ていなかった、というオチです。検出結果が0件だったこと自体が、本当は「異常に何も引っかからない」という違和感のサインだったのに、最初はそれを「優秀さの証拠」だと勘違いしてしまいました。

取得方法を直してから改めてチェックし直してもらったところ、実際は大半の記事で何かしらの検出がありました。硬い言い回しが残っていたり、同じ文型を繰り返していたりと、内容としては地味なものが多かったのですが、件数自体は最初の結果とまるで違いました。「クリーン」という結果を鵜呑みにせず、念のため取得したデータの中身を確認しておいてよかったです。

2段階目: 本番反映の直前に発覚した事故

再チェック・修正が終わり、いよいよ本番サーバーへ反映する段階になりました。ここで、念のためデータベースの生データを直接確認してもらいました。想定していなかった事故が見つかりました。

PHPの警告文そのものが、記事本文にそのまま紛れ込んで保存されてしまっていたのです。記事を一括修正するスクリプトを動かした際、コマンドの出力にたまたま混ざっていた警告文まで、本文の一部として一緒に保存してしまっていたのが原因でした。文章のAI臭さをチェックするツールは正常に通過していたので、この種の事故はそもそも検出のしようがありません。43記事分、影響を受けていた本文を復旧してもらってから、あらためて本番へ反映しました。

💡 Tips: 記事本文への意図しない文字列混入とは

プログラムのエラーメッセージや警告文が、本来出力されるべきでない場所(この場合は記事本文)にそのまま書き込まれてしまう現象です。表示上は気づきにくく、文章の自然さをチェックするツールでも検出できないため、実際のデータを直接確認しないと見つけにくい種類の事故です。

3段階目: 公開後、実際に見て気づいた不具合

本番反映が終わり、これでひと安心と思っていたのですが、後日サイトを実際に見ていたところ、マスコットのキャラクター画像が表示されていないことに気づきました。パッと見では気づきにくい、地味な崩れ方です。調べてもらったところ、記事内の画像パスや内部リンクが、開発環境で使っているURLのまま本番に反映されてしまっていたことが判明しました。しかも1記事だけの話ではなく、その日反映した21記事すべてで同じ問題が起きていました。

このときはっきりしたのは、機械的なチェックの対象がそもそも「文章として自然かどうか」に限られていて、「実際に表示が崩れていないか」は最初から範囲外だったということです。見た目の不具合は、実際に画面を開いて見る以外に確かめる方法がありません。

見直しは、1回で終わらせない方がいい

3段階を振り返ると、共通しているのは「機械的なチェックが通った」「1回直した」という状態だけでは安心できない、ということです。1段階目は取得方法そのものの不具合、2段階目はチェック対象外の種類の事故、3段階目は公開後に人の目で見て初めて気づける不具合でした。性質が全く違います。それぞれ別の原因なのに、たまたま同じプロジェクトの中で連続して発覚した形です。

逆に言えば、見直しという工程自体をやらなければ、これらの問題はどれも気づかれないまま公開され続けていたはずです。特に3段階目は、機械的なチェックの対象にすらなっていない領域なので、実際にサイトを見て回るという地道な作業でしか拾えませんでした。

まとめ

「見直したはずなのに」が3回続いたのは、正直こたえました。心が折れかけました。ただ、1回のチェックで安心せず、形を変えて何度も確認したからこそ、公開前・公開後それぞれの段階で問題を拾えたのだと思います。効率を優先して見直しを省略していたら、気づかないまま今も残っていた不具合だったはずです。

振り返ってみると、3段階のどれもが「前の段階を直したから、もう大丈夫」という油断の直後に発覚しています。1つ問題を解決すると、それだけで安心してしまう。次の段階に潜んでいる別種の問題を疑う姿勢を忘れがちになる、という点は、今後の教訓としてしっかり持っておきたいところです。

地味な作業ですが、見直しの価値をあらためて実感した出来事でした。

この記事を書いた人

Web制作歴10年近く。WordPressのテーマカスタマイズやコーディングを中心に、副業・本業ともにweb制作に携わっています。このブログでは、実際に手を動かして分かったことを書いています。

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