誰もがぶつかる壁があります。副業でweb制作をしていると、いつかは必ず「実績を見せられない」という悩みにぶつかります。
相手は元同僚です。今、副業は元同じ職場の先輩(現在は独立してフリーランスのデザイナーをしています)と、パートナーという形で継続的にお仕事をいただいています。デザインは先輩、コーディング・WordPressの実装は自分、という役割分担です。信頼できる相手と組めているのはありがたいことなんですが、それでも「案件の実績として外に見せられない」というもどかしさは、今もずっと残っています。
パートナーとの仕事の仕組み
始まりは一本の電話。きっかけは、先輩からの一本の電話でした。「案件あるけど、できる?」と声をかけてもらって、二つ返事で始まったのが今の副業です。流れはこうです。案件によって多少違いますが、基本的には先輩がクライアントとやり取りしてデザインを作り、そのデザインをもとに自分がコーディングやWordPressのテーマカスタマイズを担当する、という形で回っています。
クライアントと直接顔を合わせることはほとんどなく、やり取りはほぼ先輩を経由します。理由は単純です。そもそもクライアントとの窓口を先輩が担っているという役割分担の結果に過ぎません。とはいえ、実務上は「間に人が入る」という構造自体は変わらないので、ここから生まれる悩みは正直あります。
実績として見せられない、というしんどさ
不満は特にありません。案件の内容自体に不満があるわけではありません。むしろ、実務としては学びも多いし、任せてもらえる範囲も年々広がってきました。しんどいのは、そこで積み上げたものを「自分の実績」として外に見せづらいことです。
発信は控えています。クライアントとの契約関係は先輩側にあるので、ポートフォリオに載せたり、SNSで「この案件をやりました」と発信したりするのは基本的に控えています。副業を大きくしていきたいと思ったときに、この「見せられない実績」がボトルネックになる感覚は、今もあります。
今、考えていること
対策は2つです。この状況をどうにかする方法は大きく2つあると思っています。
- 先輩との今の関係は維持しながら、自分自身のクライアントも並行して増やしていく
- 案件の実績とは別に、「見せられる実績」を自分で作る(このブログや、個人での制作物など)
前者は急ぎません。時間をかけて信頼と実績を積みながら少しずつ、という感覚でいます。今すぐ大きく動かせる話ではないので、今は後者に力を入れています。このブログもそのひとつです。案件では見せられない分、記事という形で「どう考えて、どう手を動かしているか」を残していけば、それ自体が実績の代わりになるんじゃないかと思っています。
具体的には、このブログでのコーディングTipsの発信に加えて、テンプレート販売という形での制作物公開も並行して進めています。案件の実績は見せられなくても、「実際に手を動かして作ったもの」を形にして残していける。そこに今は賭けています。
実際にあった、しんどかった場面
実例が1つあります。以前ある案件で、クライアントから直接デザインの意図を確認したい場面がありました。ただ、クライアントとの窓口は先輩が担っているので、簡単な確認事項でも先輩経由でのやり取りになり、数日かかることがありました。結果的に実装が二度手間になり、修正対応に余計な時間を取られてしまったことがあります。
誰が悪いという話ではなく、間に人が入る役割分担である以上どうしても発生してしまう摩擦です。ただ、こういう「本当はすぐ解決できるはずのことが、構造上遠回りになる」場面は、正直今もたまにあります。
自分のクライアントを増やすためにできそうなこと
動きは小さくても着実に。すぐに動かせないとはいえ、何もしないわけにもいかないので、少しずつ準備を進めています。今の関係を大事にしながら、まずは目の前の仕事の質を上げることに集中しています。単に依頼された作業をこなすだけでなく、気づいた改善点を提案したり、レスポンスを早めにしたりといった、信頼を積み重ねる行動を意識しています。
発信でも補います。SNSやこのブログを通じて、案件の実績を出せない代わりに「考え方」や「手を動かすプロセス」を発信することで、間接的にでも自分のスキルを証明できるようにしたいと考えています。将来的には、先輩経由の案件と自分自身で獲得する案件を両方持てる状態を目指しています。
周りの下請け仲間から聞く話
他人の声も聞きました。SNSや勉強会などで、下請け・パートナーという立場で活動している人と話す機会も何度かありました。話を聞いていると、悩みのパターンは意外と共通しています。「実績が見せられない」「間に人が入ることで情報が伝言ゲームになる」といった悩みは、業界全体である程度普遍的な課題なんだろうと感じています。
一方で、そこから自分の実績を作れた人の話を聞くと、共通点は明快でした。「小さくてもいいから、自分名義で何かを継続的に発信・公開していた」ことです。ブログだったり、OSSへの貢献だったり、個人アプリの公開だったりと形はさまざまですが、「案件以外の場所で自分の名前を残す」という行動は、遠回りに見えて実は一番効果があるのかもしれないと思っています。
まだ答えは出ていない
きれいな話ではありません。この記事は、成功体験ではなく今まさに試行錯誤している途中の記録です。同じように「案件の実績を見せられない」もどかしさを感じている人がいたら、一緒に手探りしていけたらと思っています。進捗があれば、また正直にこのブログで書いていくつもりです。うまくいった話だけでなく、遠回りした話や、やっぱりダメだった話も含めて、記録として残していきたいと思っています。それが結果的に、同じ悩みを抱える誰かの判断材料になれば嬉しいです。

